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効果絶大!個人事業承継税制で相続税の支払いを猶予するには?

「私の実家は地方で八百屋をやっていて…」というように、実家が個人事業主として事業を営んでいる人はいるはずです。

しかし、「家族に万が一があった場合」のことを考えていますか?

「そうなったら、自分があとを継ぐ」

と思っているなら、個人版事業承継税制について、知っておきましょう。

1.個人版事業承継税制とは?

最初に、個人版事業承継税制の概要について説明しましょう。

1-1.概要

簡単に言うと、

  • 事業用の資産などを先代の事業主から相続・贈与されたときに課税される相続税・贈与税が
  • 都道府県知事の認定を受けることで猶予もしくは免除される制度

のことです。

個人事業主の事業承継をスムーズにするために、創設されました。

2014年に中小企業庁により発表された「個人事業主を巡る状況と事業承継に係る課題について」によれば、60歳以上の個人事業主の76.5%が親族に事業を承継させたいと回答しています。

一方で、事業承継に関する課題についての質問には、「経営者としての資質・能力の不足」(29.8%)に次いで、「相続税、贈与税の負担」(14.3%)を挙げる事業主が目立ちました。つまり、個人事業の承継においては、相続税・贈与税の負担が大きな課題となっていたのです。

この課題を解決するために、2019年度税制改正により、個人版事業承継税制が創設されました。既に法人においては、事業承継税制が施行されていますが、同様の恩恵を個人事業主も受けられるようになったのです。

参照:中小企業庁「個人事業主を巡る状況と事業承継に係る課題について」

なお、2019年6月現在、個人版事業承継税制は、2019年1月1日から2028年12月31日までの間に行われる相続・贈与のみを対象にしています。

1-2.特定事業用資産とは?

この制度の適用を受けるためには、相続・贈与される資産が、一定の条件を満たさなくてはいけません。

一定の条件を満たす資産のことを、「特定事業用資産」といいます。

なお、一定の条件とは、次の通りです。

  • 先代事業者(贈与者・被相続人)の事業に要されてきた
  • 贈与又は相続等の日の属する年の前年分の事業所得に係る青色申告書の貸借対照表に計上されている
  • 宅地(400㎡まで)、建物(床面積800㎡まで)、その他一定の減価償却資産

参照:国税庁「個人の事業用資産についての贈与税・相続税の納税猶予・免除(個人版事業承継税制)のあらまし」

具体的には、「商売に使っていた店の土地や建物、車」などが当てはまると考えましょう。

1-3.制度の適用が受けられない事業

なお、どんな業種であっても、この制度の適用を受けられるわけではありません。

承継する事業が次のいずれかに該当する場合、適用は受けられないので併せて覚えておきましょう。

性風俗関連特殊営業

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)2条5項で定められている事業です。俗にいう「風俗」は、これを指しています。

資産管理事業

有価証券、自ら使用していない不動産、現金・預金等の特定の資産の保有割合が特定事業用資産の事業に係る総資産の総額の70%以上となる事業(資産保有型事業)やこれらの特定の資産からの運用収入が特定事業用資産に係る事業の総収入金額の75%以上となる事業(資産運用型事業)をいいます。

つまり、事業にあまり関係がない資産を保有しているだけとみなされるため、事業に関係がある資産の贈与・相続を前提としたこの制度はなじまないのです。

2.相続税の納税猶予及び免除について

個人版事業承継税制では、贈与税及び相続税の納税猶予及び免除が受けられます。

ここでは、相続税に絞って、基本的な手続きの流れと押さえるべきポイントを解説しましょう。

2-1.基本的な手続きの流れ

基本的な手続きの流れをまとめると、次のようになります。

ステップ1・承継計画の策定

詳しくは後述しますが、個人版事業承継税制による納税猶予を受けるためには、相続開始から8カ月以内に手続きを終わらせる必要があります。そのため、納税猶予を受けようと思った時点で、個人事業承継計画の作成を始めましょう。

個人事業承継計画には、「先代事業主は誰か」「後継者は誰か」「承継までの経営見通し」「承継後の事業計画」など、一定の情報を盛り込む必要があります。

実際には、税理士などの「認定経営革等新支援機関」のアドバイスを受けて作成するものです。懇意にしている税理士が支援機関として指定を受けているなら、相談しながら進めましょう。

それ以外の場合は、一度、お住まいの近くの認定経営革新等支援機関を探し、相談してみるのをおすすめします。

参照:中小企業庁「認定経営革新等支援機関 検索システム」

ステップ2・相続の発生から確定申請

先代事業者が亡くなった時点で、相続が開始するので、相続税の申告手続きと併せて、個人事業計画の作成・調整を行う必要があります。

最終案がまとまったら、都道府県に個人事業計画の申請を行いましょう。

なお、先述した通り、個人事業計画の申請は相続開始から8カ月以内に済ませないといけません。相続税の申告期限が10カ月以内なので、税理士などの専門家と協力し、スケジュール通りに進めましょう。

ステップ3・継続届出書の提出

個人版事業承継税制を受ける場合は、3年ごとに継続届出書を税務署に提出しなくてはいけません。

2-2.ポイント1・個人版事業承継税制の適用を受けるための要件

基本的な手続きの流れを説明したところで、具体的にどんな人がこの税制の適用を受けられるのかを解説します。

2-2-1.相続人の要件
  • 経営承継円滑化法による認定を受けている
  • 相続開始の直前において、特定事業用資産に係る事業に従事している
  • 相続税の申告期限において開業届出書を提出し、青色申告の承認を受けている
  • 小規模宅地等の特例の適用を受けていない 等
2-2-2.被相続人の要件
  • 先代事業者であった場合は、その前年及び前前年に青色申告を行っている 等

2-3.ポイント2.小規模宅地等の特例との関連

相続等により取得した宅地等のうち、一定の要件を満たすものについては、相続税の課税価格が減額される制度です。

どんな用途に使っていたかによって、面積と課税価格の減額割合が決まっています。わかりやすくするために、表にしました。

用途 区分 限度面積 減額割合
事業用 特定事業用宅地等:事業で使っていた土地 400㎡ 80%
貸付事業用 貸付事業用宅地等:賃貸していた土地 200㎡ 50%
特定同族会社事業用宅地等:被相続人の土地を同族会社に使用させている 400㎡ 80%
居住用 特定居住用宅地等:住宅として使っていた土地 330㎡ 80%

参考:小規模宅地等の特例とは?遺産相続が始まる前に知っておきたいメリットとデメリット(遺産相続手続き代行サポートセンター:弊社別サイトにジャンプします)

そして、小規模宅地等の特例をどのように使っていたかによって、個人版事業承継税制の適用を受けられるかどうかが変わってきます。

まず、特定事業用宅地として小規模宅地等の特例の適用を受けていた場合、個人版事業承継税制の適用は受けられません。一方、特定居住用宅地等として小規模宅地等の特例の適用を受けていた場合は、個人版事業承継税制の適用に制限はありません。

また、貸付事業用の土地については、特定同族会社事業用宅地等に当てはまる場合は、「400㎡-特定同族会社事業用宅地等の面積」の部分までしか、個人版事業承継税制の適用は受けられません。

さらに、貸付事業用宅地等に当てはまる場合は、次の計算式で個人版事業承継税制の適用が受けられる面積を計算します。

400㎡―2×(特定居住用宅地等の面積×200/330+特定同族会社事業用宅地等の面積×200/400+貸付事業用宅地等の面積)

2-4.ポイント3・相続税を支払う必要がある場合

一度、この制度の適用を受けられたとしても、次の条件に該当した場合は、相続税の支払いの猶予が受けられなくなります。

  • 事業を廃止した
  • 営む事業が、資産管理事業又は性風俗関連特殊営業に該当すると判断された
  • 適用を受けた特定事業用資産に係る事業所得の総収入金額が0になった
  • 青色申告の承認の取消、申請の却下があった 等

これらの場合、相続税の全額に加え、利子税の納付が必要になるため、注意しましょう。

また、適用を受けた特定事業用資産を使わなくなった場合は、その部分に対応する相続税と利子税を合わせて納付します。

しかし、陳腐化=古くなったなどの理由で税務署にその旨の書類等を提出した時など、納税猶予が継続される場合もあるので、事前に税務署に確認しましょう。

2-5.ポイント4・相続税の納付が免除される場合

この制度の趣旨はあくまで、「事業用資産を後継者が使い続け、事業を続けるため」のものです。

そのため、後継者が事業を続けられなくなった場合は、猶予されてきた相続税の支払いは免除されます。具体的には、次のケースが考えられます。

  • 後継者が死亡した
  • 要介護状態、高度障害に陥った
  • 破産更生手続きが開始された

まとめ

高齢の家族が個人事業主として事業を営んでいて、家族に事業を継ぐ気持ちがあるなら、個人版事業承継税制は多いに活用したいところです。

しかし、個人事業承継計画を作成するためには、税理士などの専門家のアドバイスがなければ不可欠になります。

相続対策の一環として、家族が元気なうちから「何をどうするか」は話し合っておきましょう。

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