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「新株予約権」とは、会社がまだ発行していない株式(新株)を、予め決められた価格で購入できる権利を言います。
会社が決めた期間内に予め決められた価格を会社に払い込むことによって、株式を取得することができます。
「予め決められた価格」は現在の時価よりも安く設定されていますので、購入者は時価との差額分を安く購入できるというメリットがあります。
新株予約権は、会社の取締役や従業員に対して「ストックオプション」として発行されることが多く、新株を発行する会社側としては、資金を安心して集められるというメリットがあります。
あくまでも「権利」を与えられるだけですので、実際に株式を購入するかしないかは、購入者の意思によります。
「社債」とは、会社が発行する債券のことです。
債券には様々な種類があります。
国や地方自治体、会社などが資金を調達するために発行していて、国が発行している債券を「国債」と言います。会社が発行する債権は「社債」と言います。
会社は社債を発行して投資家などに購入してもらうことによって、多くの資金を集めることができます。
社債の購入者は満期が来るまでの間は定期的に利子を受けとることができ、満期が来たら元本が全額返済されます。
新株予約権が付いている社債のことを「新株予約権付社債」と言います。
その名の通り、新株予約権が付いた社債で、社債と株式の二つの特徴を持ち合わせています。
社債の購入時に、新株の価格や数・期間が決められていて、購入者が社債から株式にしたいと思った時に決められた価格で株式を購入することができます。
もちろん社債として満期まで保有していてもよく、どちらでも選択することができる債券です。
このように予め決められた条件で「株式」と「転換」することができる条件が付帯している社債を「転換社債型新株予約権付社債」と言います。
かつては「転換社債」と呼ばれていました。
特徴としては、転換社債型新株予約権付社債を株式へ転換した後は社債へ戻すことはできず、かつ、新株予約権のみを分離して譲渡することはできないという点が挙げられます。
転換社債型新株予約権付社債を購入した際の価格よりも株価が上昇した場合、新株予約権を行使して株式に転換して売却すれば差額が利益となります。
もし逆に株価が下落すれば社債のまま満期まで保有しておけば損をすることはありません。
つまり無理に株式に転換する必要もなく、社債として保有しておけば定期預金をしているのと同じで安全性の高い商品となります。
例えば、額面金額1,000円を100万円分購入した場合、株式1,000株に転換できる権利が含まれていることになります。
そして満期まで5年間は1年に付き1%の利息を受け取れることができます。
購入した時が1株1,000円であったものが、1年後に1,500円に上昇したとします。
株価が上昇しても1,000円で株式に転換できますので、株式に転換後に売却することができれば、単純に1株につき500円の差額を利益として得ることができます。
会社側からすると社債が株式になることで以降の社債利息の支払いや満期時の弁済の必要がなくなります。
購入者にとっては、社債として保有している間は利子を受け取ることができ、新株予約権を行使することもできるというメリットがあるため、受取る利子は普通社債よりも低く設定されていることが多く、普通社債よりも購入価格が高くなることが一般的です。
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