一般社団法人の基金とは?

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一般社団法人の基金について

一般社団法人の基金とは?

一般社団法人はその他の法人とは違い、「基金」という制度を用いて、資金の調達を行うことができます。

NPO法人・一般財団法人・株式会社・合同会社などには基金制度はありません。一般社団法人だけに唯一設けられている特別な制度です。

基金の設置は任意ですが、募集の前段階として、定款に「基金に関する募集条項」を記載する必要があります。

定款に基金を募るための条項を記載することによって初めて基金の募集が可能になります。

なお、基金の条項を定款に記載したからといって、すぐに基金を募集しなければならないわけではありません。

基金の設置も任意ならば、基金の募集時期もまた任意に決めることができるのです。

運営資金を円滑に調達するためにも、また、急な資金需要に対応できるようにしておくためにも、基金の規定は予め、定款に記載しておくと良いでしょう。

現在、基金の規定が無い法人でも今から手続きは可能ですし、設立前であれば、設立時に定款に入れてしまいましょう。

具体的な基金設置の手続きについてお調べになりたい方は、当事務所が運営しておりますこちらのサイトもご覧ください。→一般社団法人の基金設置手続きについて

基金の募集金額に制限は決められていますか?基金を集めるって、営利っぽい気がするのですが?

基金の募集金額については規制・制限は設けられていません。

また、現金だけでなく、不動産・動産などの現物での基金の拠出も認められています。

一般社団法人は、運営資金を一般から広く公募ができる点が、その他の非営利法人との違いであり、メリットでもあります。

剰余金の分配を目的としないことが非営利性法人たる所以ですから、運営に必要となる資金である基金を募集すること自体は、営利目的とはなりません。

「運営の目的を明確にし、運営していく原資を一般から広く募るためには定款に募集の目的を明確に記載しておく必要がある」

ということをまずは覚えておいてください。

あくまでも、運営に関する財産的基礎を維持するための資金の募集です。

営利目的の募集では無いことを意識して、定款の作成・変更、手続きを行う必要があります。

定款に基金の条項がありません。どのようにして定款変更すればいいですか?

基金制度を導入する場合は、社員総会の特別決議が必要です。

これから基金制度を導入しようとする場合、まず定款に「基金に関する条項」を設ける必要があります。これは定款変更にあたりますので、まずは臨時社員総会を開催して定款変更の特別決議を諮ります。

定款には基金の募集をすることができること、基金の拠出者に関する規定や基金の返還手続きの方法などを定めておかなければなりません。

基金の募集手続きの流れを教えてください。

実際に基金を募集する場合は、社員総会を開催して募集事項を決定します。最終的に基金を引き受ける人(基金に拠出する人)と基金に関する契約を締結して、引受人が法人の銀行口座へ基金を払込みます。

  1. 社員総会で募集事項を決定する
  2. 基金の引受け申込者に対して募集事項を通知する
  3. 申込者が基金の申し込みを行う
  4. 社員総会で基金の割当て者と金額を決定する
  5. 基金の引受人に対して割当額を通知する
  6. 基金の引受人と契約書を交わす
  7. 基金の引受人が基金の払込みを行う

基金は返還しなければならないのでしょうか?

原則返還しなければなりません。

基金は、寄付とは異なり、返還義務のある借入金の性質も含みますので、原則返還しなければなりません。ただし、返還請求があればいつでも返還できるわけではなく、一定の条件と手続きがあります。

まず、基金を返還するには毎事業年度に開催される定時社員総会での決議が必要となります。

そして、返還できる額はその事業年度終了時の「貸借対照表上の純資産額」が「基金の総額を上回った額」です。

単純に計算した場合、事業年度終了時の純資産額が100万円、基金の総額が80万円であれば、返還限度額は20万円です。

つまり、基金は原則返還義務はありますが、返還条件に該当しない場合は返還することができません。

基金の返還時期はどのように決めるのですか?

基金は定款の定めに従い返還しなければなりません。

定款には基金の返還に関する規定が設けられています。定款に「基金拠出者と合意した期日までは返還しない」と規定されている法人や「解散時まで返還しない」と規定している法人もありますので、法人により返還時期は異なります。

どのように基金を返還するかは定款の規定に従うことになりますが、実際に返還する時期は、事業年度(決算)終了後の定時社員総会後でなければ返還することはできません。

その事業年度から次の事業年度に関する定時社員総会の日の前日までが返還できる期間です。もちろん返還額は、返還限度額の範囲内とされます。

なお、返還する額に利息をつけることはできません。

このように基金は受ける側にとっては大きなメリットがありますが、出す側にとっては大きなメリットのあるものではなく、法人の趣旨に賛同した人からの支援によって成り立っています。

基金を募集した場合、法務局へ手続きは必要ですか?

一般社団法人の基金の額は登記されませんので、法務局への手続きは不要です。

設立時はもちろん、設立後に基金制度を導入した場合でも一般社団法人は「資本金」という概念がありませんので、基金の募集を行い基金の拠出を受けた場合であっても法務局へ登記する必要はありません。

なお、基金の総額は貸借対照表の「純資産の部」に計上されますので、法人の決算公告を通じて第三者に開示されることになります。

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