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特例有限会社(既存の有限会社)は今後どうなる?

新会社法が施行され、新たに「有限会社」を設立することはできなくなりました。有限会社に変わって、新たに出来た法人格が「合同会社」です。

当ページは、既存の有限会社についての解説ページになりますが、合同会社について詳しく見てみたいという方は、こちらのページ「合同会社(LLC)とは?一番詳しい!合同会社まるわかりガイド」をご参考ください。

また、既存の有限会社は、変更登記手続きを行うことで、いつでも株式会社へ組織変更(商号変更による解散及び設立登記)が可能です。有限会社から株式会社への変更手続きの概要は、当ホームページ内のこちらをご覧ください→「特例有限会社から通常の株式会社へ移行手続き

それでは、前置きが長くなりましが、特例有限会社について詳しく見ていきましょう!

特例有限会社(既存の有限会社)は今後どうなる?

そもそも特例有限会社とは何ですか?

会社法の施行により、有限会社という会社形態がなくなってしまいましたが、現存する有限会社そのものを解散しなければならないわけではありません。

現存する有限会社は、「有限会社」という商号をもったまま、「株式会社」として存続することになります。これを、特例有限会社といいます。

有限会社は株式会社に一本化されました。

会社法の施行により、有限会社は株式会社に取り込まれる形で、一本化されました。これまでの有限会社にあたる規模の会社は、現在では、小規模株式会社、非公開会社である株式会社として設立することが可能です。

特例有限会社は今後どのように扱われるのか?

「会社法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律」により、現存する有限会社は「特例有限会社」として存続することができます。

特例有限会社の基本的な性格は、形式的には株式会社であるが、実質的にはこれまでの有限会社と変わらないということです。

そこで、以下のように、これまでの有限会社の規定の内容を実質的に変更することなく株式会社の規定に当てはめることが必要となります。

用語の読み替え
  • 「旧有限会社の定款」→「株式会社の定款」
  • 「社員」→「株主」
  • 「持分」→「株式」
  • 「出資一口」→「一株」
旧有限会社の資本の総額÷出資一口の金額

=発行可能株式総数及び発行済株式の総数

取締役・監査役について

有限会社の場合、取締役は1人で構いませんし、監査役の設置は任意です。

監査役を置いた場合でも、監査役の権限は会計監査に限定されています。特例有限会社の場合、この内容がそのまま維持されることとなります。

有限会社の場合、取締役・監査役について、任期の規定はありません。

新会社法における株式会社には原則として取締役の任期は2年(非公開会社の場合は10年まで伸長可能)、監査役は4年(非公開会社の場合は10年まで伸長可能)という規定があります。

特例有限会社の場合は、取締役・監査役の任期についてこれまで通り、期限がないものとされます。

株主の権利について

これまでの有限会社において、社員の議決権の数や行使事項、利益の配当や残余財産の分配について特別な定めをしていた場合、特例有限会社でも、それらの定めがある種類株式が発行されているとみなされます。

有限会社の場合、総会招集請求権や帳簿閲覧請求権などは、原則として総社員の10分の1以上が必要です。

これに対して、株式会社では、総株主の議決権の100分の3以上が必要です。特例有限会社の場合は、これまで通り、総社員の10分の1以上あればよいことになっています。

公告について

有限会社の場合、会社の公告方法についての一般的な規定は存在しません。

そこで、特例有限会社、原則として、会社の公告方法は官報に記載する方法をとるものとされます。ただ、これまでの有限会社会社が合併などの場合の公告方法として、別の定めをしていた場合は、その定めたものを会社の公告方法とします。

有限会社の場合、会社の計算書類に関して、会社に備え置き公告する義務はありませんが、株式会社では、その義務があります。

特例有限会社の場合、これまでどおり計算書類に関しての公告義務はないとされています。

特例有限会社(既存の有限会社)と株式会社の違い

特例有限会社

株式会社
役員の任期 任期なし 原則として
取締役の任期は2年
監査役の任期は4年
(非公開会社の場合は任期の伸長が可能)
計算書類の公告 不要 必要
取締役会 設置できない 設置できる
監査機関 会計参与・会計監査人を設置できない 会計参与・会計監査人を設置できる
株式譲渡制限 全ての株式について譲渡制限の定めがあるとみなされます(ただし、株主間の譲渡を制限することはできません) 株主間の株式譲渡も制限できる
組織再編 ・吸収合併の存続会社、吸収分割の承継会社にはなれない
・株式交換、株式移転はできない
制限なし

特例有限会社のメリット・デメリット

メリット

(1)役員の任期は無制限

役員変更登記の手間、費用(登録免許税1万円)は必要ありません。

(2)計算書類の公告が不要

計算書類の公告を行う必要がありませんので、公告費用や労力を抑えることができます。

(3)商号変更によるさまざまなコスト、労力がかからない

商号(社名)が、「○○有限会社」から「○○株式会社」に変わると、名刺、看板、封筒、社判、取引先などへの名称変更の知らせなど、日常的なものから、会社代表者印なども作り直す必要がでてきます。

また、税務署、労基署、ハローワーク、社会保険事務所などへの変更の届出も必要となります。

デメリット

(1)信用性の評価

これまでのように、株式会社に比べると、小規模な会社といったようなマイナスの捉え方をされる場合があります。

(2)株式譲渡制限の定めを変更できない

特例有限会社では、株式の譲渡制限がなされていますが、株主間での譲渡の制限を規定することができません。

(3)取締役・会計参与・会計監査人などを設置できない

特例有限会社で設置できる機関は、「株主総会」「取締役」以外に「監査役」のみです。株式会社のように、「取締役会」「会計参与」「会計監査人」などを設置することはできません。

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