株式会社の取締役就任・追加・加入手続きの概要

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株式会社の取締役就任・追加・加入手続きマニュアル

株式会社の取締役の就任・追加・加入手続きQ&A

取締役を追加したいのですが、どんな手続きが必要ですか?

株式会社の取締役を追加するには、株主総会で新たな取締役を選任する旨の決議が必要になります。

株式会社の取締役を追加した場合は本店所在地を管轄する法務局において、2週間以内に変更登記申請を行います。


取締役になれない人はいますか?

法人は発起人(株主)にはなれますが、取締役にはなれません。また、成年被後見人や被保佐人に該当する人も取締役にはなれません。

このような法律に要求されている資格を欠くことを「欠格事由」といいます。取締役の欠格事由に該当する場合、取締役にはなれません。

▼取締役の欠格事由

  • 法人
  • 成年被後見人もしくは成年被保佐人になった者
  • 法会社関係に関する法律の罪を犯して刑に処せられ、その執行が終わり又は執行を受けることが亡くなってから2年を経過しない者
  • 上記以外の法律に反して罪を犯して禁錮以上の刑に処せられ、執行が終わっていなかったり、受けることがなくなっていない場合(執行猶予中の者は除く)

破産している人を取締役に追加できますか?

自己破産していても取締役になれます。

会社法上、破産者であることは欠格事由ではありません。そのため、破産者であっても取締役になることができます。

昔(旧商法)は破産者は取締役になれませんでしたので今でもなれないと思っている人がいますが、現在は欠格事由からは除外されています。

尚、すでに取締役である人が自己破産をしても欠格事由には該当しません。ただし、自己破産をすると会社と取締役との間の「委任契約」が終了してしまいますので、自分の意思に関わらず一旦は取締役を退任することになります。

自己破産後も続けて取締役になりたい場合は、再度株主総会で取締役の選任手続きを行うことになります。


取締役の追加に必要となる書類を教えてください。

取締役の追加に必要となる書類は取締役会を設置している場合と、設置していない場合で変わります。

また、代表取締役を変更するかしないかによっても、変わります。一般的な取締役追加手続き書類は次の通りです。(取締役会非設置会社)

  • 役員変更登記申請書
  • 株主総会議事録
  • 互選書(代表取締役に変更がある場合)
  • 定款(代表取締役に変更がある場合)
  • 就任承諾書
  • 追加する取締役の個人印鑑証明書
  • 印鑑届書(代表取締役に変更がある場合)
  • 別紙(登記すべき事項)
  • 委任状(代理人が申請する場合)

取締役の追加を議決する際の株主総会議事録のひな形はありますか?

こちらのページにございますので、ぜひご参考ください。→株主総会議事録書式・雛形(取締役増員の場合)


追加する取締役個人の印鑑登録証明書は必要ですか?

必要な場合とそうでない場合があります。

代表取締役として就任する場合は、印鑑登録証明書が必要になります。

取締役会設置会社で、平取締役として追加・就任する場合は、印鑑登録証明書は不要ですが、本人確認証明書※が必要です。

《※新しく就任する役員(取締役・監査役等)の「本人確認証明書」の例》

  • 印鑑証明書
  • 住民票記載事項証明書(住民票の写し)
  • 戸籍の附票
  • 住基カード(住所が記載されているもの)のコピー
  • 運転免許証等のコピー等

取締役会を設置していない会社(取締役会非設置会社)の場合は、新たに追加・就任する人が平取締役、代表取締役の別に関わらず、印鑑登録証明が必要です。


未成年ですが、取締役に追加できますか?

未成年者でも取締役になれます。

会社法上、未成年者は欠格事由ではありません。そのため、未成年者であっても取締役になることができますが、親権者の同意が必要です。

ただし未成年者であれば誰でも取締役になれるわけではなく、業務を行う判断能力(意思能力)が必要であることから10歳未満の未成年者が取締役に就任することはありません。

また、取締役を置かない会社の取締役や代表取締役になるには未成年者個人の印鑑証明書が必要であることから、印鑑証明書を取得できない15歳未満の未成年者は取締役にはなれません。


取締役を追加した場合、任期はどうなりますか?

ほとんどの場合、既存の取締役の残存任期間と同一になります。

取締役の任期は、定款で定められています。非公開会社であれば最長10年となっていることが多いです。通常であれば、定款には下記のように規定されていることが一般的です。

(取締役の任期)
第○条 取締役の任期は、選任後10年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結時までとする。

(2)任期満了前に退任した取締役の補欠として、又は増員により選任された取締役の任期は、前任者又は他の在任取締役の任期の残存期間と同一とする。

このような規定がある場合に、取締役を追加した場合の任期は、既存の取締役の残存任期間と同一になります。

例えば既存の取締役が平成20年に就任していれば、平成25年に追加した取締役の任期の起算点は、平成20年からカウントされます。


取締役を追加する場合、定款を変更する必要はありますか?

定款変更が必要になる場合があります。

定款には取締役の員数について、規定されています。通常は「取締役は1名以上置く」とされていることが多くありますが、「5名以内」や「1名以上3名以内」等と規定されていることもあります。

「取締役は1名以上置く」とされていれば、上限なく追加できますが、「5名以内」とされていて追加して6名以上になる場合や「1名以上3名以内」とされていて追加して4名以上となる場合には、定款変更をしてから取締役を追加することになります。


取締役を追加する場合の登録免許税は?

10,000円です。資本金の額が1億円を超える株式会社の場合は30,000円掛かります。


代表取締役を2人(複数)選任することは可能ですか?

はい、可能です。詳細はこちらのページを御覧ください。→代表取締役を2人で登記できる?


取締役の追加と同時に株式も保有させたいと思っているのですが、どのような手続きが必要ですか?

2つの手続きが考えられます。

1つ目は取締役の追加と同時に増資をする方法です。新たに株式を発行しその株式を新取締役が引き受けます。

この場合、新取締役は金銭負担を伴います。

株式取得の対価として金銭または現物により対価を支払う必要があります。

また、資本金の額が増えますので、法務局での変更登記手続きが必要になります。

登録免許税が最低三万円、手続きを専門家に依頼する場合はその手数料も発生します。増資についての詳細はこちらをご覧ください。

※増資手続についての詳細はこちら→株式会社の増資手続き

2つ目が株式を譲渡する方法です。株式譲渡の方法によれば、基本的には費用は発生しません。

既存の株主から新取締役へ株式を有償または無償で譲渡するのみで足ります。役所への手続きも必要ありません。

ただし、注意点が2つあります。

1つ目が持ち株比率についてです。

事業承継の一環でご子息を取締役へ追加すると同時に株式を譲渡するのであればさほどの問題にもなりません。

まったくの第三者を取締役に迎え入れる場合は、経営権を握られないようにするなど、株式譲渡後の持株比率には十分に注意しておきましょう。

2つ目が株式譲渡制限についてです。

通常の会社は株式を自由に譲渡できないように定款に株式譲渡制限規定を置いています。株式譲渡制限規定を置いている会社の株式は、いくら株主と言えど自由に株式を譲渡できるわけではありません。会社の承認を得なければなりません。

役所への手続きが不要だからといって、この会社の承認を省略して内部で勝手に譲渡を行なってしまう会社が少なくありません。

事業承継のための株式譲渡にもかかわらず、正式な手続きを踏んでいなかったがために後に家族間でトラブルになり裁判にまで発展する事例も多発しています。

これらの点に十分に注意して手続きを進めていただければと思います。

※株式譲渡手続についての詳細はこちら→株式譲渡手続き完全マニュアル【早わかり8つのポイント】


◆取締役の追加・就任手続きについて、より詳細に知りたいという方は、弊所公式サイトのこちらのページも合わせてご覧ください。→役員(取締役)の辞任手続きについて:株式会社変更手続きサポートセンター

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