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株式会社は、定款で「存続期間」を定めることができます。
「存続期間」とは、その名の通りで会社が存続する期間であり、存続期間が満了すると会社は解散することになります。
株式会社を設立したのになぜわざわざ存続期間を設定するのかと思うかもしれませんが、例えば一定の目的のためだけに会社を設立した場合、その目的が達成されたことで会社を継続する必要がなくなるので解散するといった事由があります。
現在では、複数の企業が共同出資して設立する株式会社(合弁会社)など、特殊な事由がない限り「存続期間」を定めることはありません。
定款には「存続期間」の定めの規定があり、存続期間の定めは登記事項ですので、会社の登記事項証明書(登記簿謄本)にも下記のように記載されています。
「存続期間」会社設立の日から満●年
「存続期間」平成●年●月●日まで
存続期間後も会社を継続したい、存続期間を廃止した場合は、株主総会により存続期間を廃止する決議を行い、管轄の法務局へ変更登記申請を行うことで廃止することができます。
<株主総会議事録記載例>
第1号議案 定款一部変更の件
議長は、定款第●条(存続期間)を廃止し、以下を1条ずつ繰り上げたい旨を述べ、その理由を詳細に説明し、その可否を議場に諮ったところ、満場一致をもって原案どおり可決確定した。
すでに存続期間が経過している場合は、何の手続きを行わなくとも会社が解散している状態になります。
ですので、引き続き会社を継続させた場合は、まずは会社を継続させる手続きを行うことになります。
株主総会の特別決議により存続期間の廃止・会社の継続の決議を行い、合わせて解散の登記・清算人の就任登記も行う必要があります。
また、会社が解散したときに役員(取締役・代表取締役・監査役)は法務局への職権で抹消されていますので、改めて役員選任を行うなど、存続期間が経過した場合は手続きが煩雑になりますので注意してください。
社歴のある有限会社でも会社を設立した際に存続期間(旧 存立時期)の定めを設定している場合があります。
登記簿謄本を確認して始めて気付く事もありますので、まずは登記簿謄本を確認されることをお勧めいたします。
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