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新会社法の制定により、最低資本金制度が撤廃されましたので、1円の資本金でも会社を設立できるようになりました。
※会社法ができる前は、株式会社は1000万円、有限会社は300万円の資本金が無ければ会社を作ることはできませんでした。
株式会社の資本金については、当サイト内のこちらのページも是非ご参考ください。
ただ、会社設立には登記費用などもかかりますから、まったく1円だけで会社が作れるというわけではありません。
それでは、株式会社の設立に際して必ず必要となってくる費用(法定費用)の詳細を見てみましょう。
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※このほか、会社代表者印の作成代金が別途必要になります。
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新会社法では取締役1人で会社を設立できるようになりました。
旧商法では、株式会社には取締役3人、監査役1人が必要でしたので、株式会社を設立しようとした場合、自分以外に最低3人は集めなければなりませんでした。
この規制のせいで「役員」の名前貸しといったことも頻繁に行われていたのです。
前述の最低資本金制度の撤廃と合わせると、これからは、
1円の資本金と自分1人で株式会社が設立できることになりますが、正確には、全ての株式会社がたった1人で設立できるわけではありません。
新会社法では、大きく分けて、4種類のタイプがあります。
このうち資本金1円、取締役1人で会社を設立できるのは、株式譲渡制限タイプの中小会社です。
※株式譲渡制限会社とは、全ての株式の譲渡について、会社の承認を必要とする旨の定めを、定款に規定している株式会社を言います。
今までは、会社を設立する際、類似商号チェックという事前手続が必須でした。
現在は、原則、類似商号チェックが必要ではなくなりました(旧商法19条、商業登記法27条の廃止により、類似商号禁止の規制が廃止)。
会社を設立しようと考えるときに、1番重要なのは会社の顔でもある商号だと言っても過言ではありません。会社の顔とも言える「名前」ですから、色々と考えて決めたいものですね。
新会社法が施行されるまで禁止されていた「類似商号」とは、一体どのようなものだったのでしょうか?
「営業の同一性」を基準に、会社の事業目的を同じくする同一市町村内の会社は、「同じあるいは似たような商号」を付けることができない
今回の法改正で、この規制が撤廃され、事業目的に関係なく、同一住所で同一の商号の会社を登記しない限り、登記は認められることとなりました。
これにより会社設立手続は迅速に進められるようになったのです。
ただし、不正競争防止法(登記の有無に関わらず、不正競争防止の目的で商号一般を保護している法律)もありますので、調査にかかる時間・労力は今までほどではなくなりますし、念の為、類似商号チェックを行っておいた方が安心です。
従来は、会社設立手続において資本金を金融機関に払込み、「払込金保管証明書」を取得する必要がありました。
払込金保管証明書とは、出資金の払込確認+設立時にその出資金を使うことができることを、金融機関に証明してもらう書面のことを言います。
詳細は省きますが、この払込金保管証明書をもらうためには、時間・費用がかかり、また、証明すること自体を金融機関から断られるなんてこともありました。
新会社法では、発起設立の場合、資本金の払込みについては、払込金保管証明書ではなく、「残高証明で足りる」としています。
※募集設立の場合は、従来どおり、払込金保管証明書が必要となります。
これにより、より迅速に会社設立手続を進めることができるようになりました。
ところで、「残高証明で足りる」とはどういうことでしょうか?世間一般に言う銀行の「残高証明書」では無いので、ご注意下さい。
従来の払込金保管証明書の代わりに利用するする書面は「払込証明書」になります。
「払込証明書」とは、発起人代表者個人の口座に、出資者が資本金の払込みを行い、代表者がその払込みがあったことを証明するものです。
この払込証明書の作成は、金融機関に何かをしてもらうといったこともなく、自分で簡単に作成できますので、時間も費用もかからなくなりました。
会社設立時の現物出資・財産引受において、検査役の調査が不要になる要件が一本化されるとともに、その財産の範囲が拡大されました。
これまでは、会社設立時の現物出資・財産引受(現金以外の財産、たとえば、有価証券、土地・建物、車などの現物を出資し、それを会社の財産とすること)は、原則的に裁判所で選任された検査役の調査が必要でした。ただし、例外も認められていて、現物出資の価額の総額が「資本金の5分の1以下」かつ「500万円以下」であれば、検査役の調査は不要でした。
新会社法では、会社設立手続きの緩和を目的に、「資本金の5分の1以下」と言う要件が廃止され、現物出資の価額の総額が「500万円以下」と言う要件のみに一本化されました。
これまでは、現物出資の目的財産が「取引所の相場のある有価証券」の場合、その相場以下の価額で出資するときは検査役の調査が不要でした。新会社法では、それら財産の範囲が「市場価格のある有価証券」に拡大されました。
株券、新株引受権証書、国債証券、地方債証券、社債券等の有価証券または有価証券とみなされる権利であって、証券取引所に上場、またはその他の市場で取引されているものを言います。
取締役、発起人の現物出資の目的財産の価額をてん補する責任が、新会社法では、過失責任(発起設立の場合)、無過失責任(募集設立の場合)となります。
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