【電話受付時間】AM10:00~PM6:00(平日)
会社の株主に対して、①その保有している株式数に応じて、②無償(追加出資なし)で、③会社から株式を交付すること、を『株式無償割当』といいます。
例えば、株主が持っている株式1株に付き1株を割り当てると決めると、100株を持っている株主は100株無償で会社からもらえて、合計200株を持つことになります。
会社は新しく株式を発行して、各株主へ割り当てますので、その分『発行済株式数』が増えることになります。もちろん増資ではありませんので、株式の価値はそのまま、資本金も増えません。
では、株式無償割当を行うと、どのようなメリットがあるのでしょうか?
株式無償割当を行うと、株式が細分化されて1株当たりの単価を引き下げることになります。
単純に100株で100万円の価値がある株式(1株に付き1万円)を、株式無償割当で1株に付き1株割り当てると、200株で100万円の価値になります。株主は持っている株式数は増えますが、その価値が上がるわけではありません。つまり、1株1万円だったのが、1株5000円に引き下がるということです。
会社としては、1株当たりの単価が下がることで出資しやすくする=資金調達をしやすくするというメリットがあります。上場会社であれば株式が(安くなったので)流通しやすくなり、結果株価が上がるという期待が持てます。
会社が自己株式を持っているのであれば、自己株式を割り当てることもできますし、会社が普通株式と種類株式を発行している会社であれば、普通株式を持っている株主に種類株式を割り当てることもできます。
株式無償割当を行うには、株主総会(取締役会設置会社であれば取締役会)を開催して下記事項を決定しなければなりません。
無償割当を受けた株主は、効力発生日に自動的に割当てを受けた株式を保有することになりますので、会社は株主に対して、その株主が割当てを受けた株式の種類と数を効力発生日後に通知しなければなりません。
また、発行済株式数が増えますので、効力発生日から2週間以内に法務局へ登記申請を行うことになります。
Copyright (C) 2019 行政書士法人MOYORIC(モヨリック) All Rights Reserved.
掲載コンテンツ・イメージの転写・複製等はご遠慮下さい。